カリカリ梅こんぶ

文句言って逃げる人生

続・2019年春ドラマ備忘録

前回、継続を決めたドラマは「インハンド」「家政夫のミタゾノ」のみとなったと言ったが、その後見たドラマで継続を決めたものがあるのでそのドラマの紹介と理由を備忘録がてら書きたい。

 

まず一つ目

「歌舞伎町弁護人 凜花」

30分の深夜ドラマであり、お色気要素満載のうふんあはんがすごい作品であるが、30分でコンパクトにまとまっていて非常に見やすい。ただ、うふんであはんがすごいのでおすすめしにくいのが残念である。

最新話まで見たが、30分ではまとめられず、前後編となってきており、60分枠でとれなかったのが非常に勿体ないと思う反面、30分でないと飽きもあるのかともやもや。

前後編と分かれたことにより、良くも悪くも続きが楽しみになったと言える。

うふんあはんだけではなく、キャラクターの個性も際立っており、話も大変面白いのでただのシモいだけの話ではないところが良い。最近お色気要素減ってきて真面目路線だけど。

主人公の根が真面目でポジティブ、そして努力家であり、依頼人に対して偏見を持たないこと、持ったとしても考えを改める「人間らしさ」と「まともな価値観」を持っているところも当たり前のことであるのだが、今期の春ドラマの主人公たちは倫理観死んでるし無個性だしメンヘラだしでどうしようもないので凜花ちゃんを見ているとこれがまさしく主人公だ!と思えるキャラクター像になっている。

凜花様~!(うちわ)

 

「俺のスカート、どこ行った?」

タイトルとCMで勝手に敬遠していたが、ためしに一話を見たところ、冒頭でぐっと引き込まれた。

最初は主人公に色をつけただけのチープな学園ものだと思っていたが、それも話が続いていくうちにその色が咲いて主人公がゲイで女装家であることにも意味が出てくる。

なによりも、このドラマの洗練された脚本に魅了された。とても良い。

一話冒頭の、主人公が痴漢を撃退するシーンだが、言葉にしないと伝わらないと思っているような視聴者を馬鹿にした脚本家ならおそらく「ありがとうございます!」と駅員か被害者から感謝されるくだりまで書くだろう。

しかし、視聴者はあの主人公の華麗な回し蹴りにより、痴漢を撃退したということが分かるのだ。

だから、のちに他の脚本家ならかくであろう謝罪だのあたし急いでいるから!だののすったもんだなやりとりを書かずにただ遅刻したという場面転換をさせるすっきりとした構成が見ていてとてつもなく気持ちがよい。

くわえてその遅刻の理由を職員に説明(言い訳)しないのも良い。視聴者は、痴漢を撃退して遅刻したことが分かっているのだから、二度も説明しなくてもいいのだ。凄い、見ていて本当に洗練されていると思う。

 

生粋のオネェ様方が見たら、いやいやこんなことしないわよ!と思う破天荒な部分や思考はあるかもしれないが、主人公は、我々一般視聴者の想定しているオネェの理想像を体現させたような行動や性格をしているので感情移入というよりも、視聴者の期待に応えている部分が強く、主人公の行動にとてもわくわくできて楽しい。

視聴者に寄り添う優しい表現方法というのは、台詞でいちいち説明して分からせるのではなく、こういう風に一般視聴者の理想像や想定を映像で表現することでもあると思う。もちろん、裏切るのもスパイスであり、それも一興であるのだが。

 

この二つが今期ダークホース過ぎて本当に面白い。

もっと早く記事を書いてお勧めするべきだった。面白いから、ぜひ見てほしい。

眠いから今日はこれで終わり。