カリカリ梅こんぶ

文句言って逃げる人生

3年A組が面白くない

 

※ネタバレあり

※これは菅田将暉目当てに3年A組を見たただの気持ち悪いオタクが菅田将暉の顔面だけじゃカバーしきれないドラマのひどさを書き散らしただけのクソ文だからまともなレビューを見たい人には本当に時間の無駄です。レビュー目的で見つけてくれた人、ごめん。まともなとこいっぱいあると思うからそこ行ってね。

 

オタク特有の自分語り

 

菅田将暉が好きだ。

 

2018年8月上旬、菅田将暉によって人生を変えられた。

正直2018年8月以前の記憶がない。記憶を飛ばされるほどの衝撃的な出会いだった。唯一覚えているのはレッツゴーピカチュウ・レッツゴーイーブイの発売が発表されたのをきっかけに公開当初にインストールして一週間プレイして投げた「ポケモンGO」を再開し、ハマって一日7キロ8キロばかすか歩いていたことくらいだ。なおレツブイは一週間で飽きた。

ということで、菅田将暉山田孝之W主演のドラマ「dele」を見て菅田将暉山田孝之両名とドラマに2018年8月以前の記憶を吹っ飛ばされ、まるで別人になったような感覚にさえなった。

久しぶりにこのブログを開き、読み返してみれば無料で遊べるソーシャルゲームに対してグチグチと文句を言っていた自分がいて、コメントにもあったがまさしく『ガキ』であると思った。くだらねぇこと書いてんなぁと。

しかしその『ガキ』の根幹は変わらないようで、今回も揚げ足取りのような不平不満を言うために滅多に更新をしないこのブログを開いたのである。なんていう人間だ。だから友達がいないんですよ。菅田将暉山田孝之をもってしてもこの人間を別人に変えることはできなかったのだ。多分またなにかしらで二人が共演してくれたら変われる気がするので共演して。

 

3年A組が面白くない

 

ということで、「dele」がきっかけで菅田将暉という俳優に心を奪われた新参にわかの自分にとって「3年A組ー今から皆さんは、人質ですー」はリアルタイムで見るはじめての菅田将暉主演作だった。

主演菅田将暉にくわえ、主人公とヒロインの大げさな演技に辟易して一話切りも検討したが結果的に最後まで楽しめた「怪盗山猫」の脚本家、そしてdeleにも関わった助監督。それなりに期待できる布陣だと思っていた。今回のドラマが脚本家オリジナル脚本というところ以外を除けば。

一話を見た。駄目だった。でも怪盗山猫もそうだった。きっとこの人はスロースターターなんだ。そう思っていた。

二話を見た。駄目だった。というか内容が薄っぺらすぎてなにが起こったのかすら覚えていない。なにがあったっけ。

三話も見た。駄目だった。先週の放送なのに何一つ覚えていない。

四話はまだ見ていない。なぜ見るのか。揚げ足取りや不平不満を言うために見ているようにしか自分でも思えないのだ。だからまだ見ていない。見るのが面倒くさいなんてそんな、そうだけど。

 

ダダ滑りしているネット受けを目指したダンス体操、主人公以外のキャラクターの薄っぺらさ、シナリオのために動かされるヒロイン、生徒たちの頭の悪さ、爆破による強制的な展開操作、結局生徒たちを殺していない甘い展開。キャラクター、内容、展開、全てにおいて見るのがしんどい。菅田将暉の顔面の良さだけじゃ補えねぇよ…!

 

ダダ滑りしているネット受けを目指したダンス体操

これは完全に好みの話になるのだが、自分はコメディやギャグシーンが中心に進むような話があまり好きではない。反応的に言うと画面の中でなにをされても「は?」という反応しかできないのだ。しかし、それをしっかり指摘してくれて、力強く突っ込んでくるような人物がいればまだ見ることのできる。むしろ、そういったシリアスとコメディが波のように襲ってくる緩急のある作品はとても好みだ。(ドロ刑とかめっちゃよくない?緩急の波が心地よかった。)

しかし、3年A組を見ると、ダンス体操には誰もツッコミを入れず、平常運転で全員が躍る。シュールを目指しているのだろうが、自分からすれば「は?」である。このダンス体操は果たして意味があるのか?今後関わってくるのか?関わってこないのあれば尺の無駄であると思ったのだが、おそらくはネット受けを目指しているのだろう。

生徒のキャラクター像やSNSの描写も、拡散力のあるネット受けを狙っているのがなんとなくわかる。

そしてそれにこたえるようにトレンドに乗ったり、検索トップ画に載せるSNS

成功していると言えばしているのだろうか。よかったね。

これ以外にも視聴していてツッコミどころのあるシーン、シュールやギャグ、コメディを狙っているシーンがいくつか見受けられるが、緊迫したシチュエーション、そして教師が一方的に生徒に命令をし、生徒が太刀打ちできる状況ではない教師の独裁政治の真っ最中のため、なにが起きてもツッコミ不在である。ダダ滑りしているようにしか映らない。

ツッコミ不在の恐怖を体現しているように思える。

再三いうが、完全な好みの結果、シュール要素、コメディ要素がくっそつまんない。

正直推しが滑ってるの見るのめっちゃきついからな!?

 

主人公以外のキャラクターの薄っぺらさ

これに関しては、演出、または脚本が悪いのかな、と思う。1話を1日としてやっていく構成に問題があった、というべきか。

三話までを見るに、主人公以外の主に生徒たちのキャラクターの内面は全て『後だし』の状況だ。

犯人を捜して、それが分かったらその人物のしてきた行いや負の側面、性格が明らかになってくる。そしてすべてを暴かれた生徒が涙ながらに自分の罪を告白し、それを教師が説教をし悔い改めさせる。

おそらくここはお涙頂戴の感動的なシーンであるが、見ていて薄っぺらさしかなかった。生徒側に全く感情移入ができないのだ。

その理由は簡単である。生徒側の性格や特徴が犯人捜しの前にほとんど明らかになっていないからだ。

例えば二話のレイナが自殺した原因にもなった「動画の投稿者」であったウサミカホ。

彼女のバックグラウンドはおそらく「クラスの人気者」「承認欲求が高く、自分が目立つ、または守ることができるのならば、他人を使うことを厭わない」「嫉妬深く、プライドが高い」こんな感じだろうか。

ここを彼女が犯人だとわかる前にもう少し具体的に演出することができていれば少しは感情移入できていたかもしれない。

カホが動画を投稿したことが判明し、最も恐れていたことは「クラスの人気者」から一気に「レイナを自殺させた殺人犯」となりずっと居座ってきたポジションから転落することだ。

カホがクラスの人気者であるシーン。彼女の周りには常に人がいる。男女問わない。スマートフォンを見せ合って、昼休みに撮った写真を見比べてどれをSNSに載せるか話し、笑いあう。

彼女が犯人だとわかる前に、そんな描写があれば、動画投稿者の犯人あてをしろと教師に課題を出された瞬間、今まで自分を支えてきた「人気者」の土台がぐらぐらと揺れ始める恐怖、そしてぎりぎりまで名乗り出なかった「自分のメンツを保とうとするプライドの高さ」が更に濃く表現できたのではないだろうか。

何が言いたいのかというと、同じ制服着て同じような髪形の子たちが何人もいる中で細かな性格の描写もなしにいきなりこいつが犯人です!!って言われても誰だよこいつってなるって話。

正直カホはまだ一話から目立ってたし顔も勿論良い意味で特徴的なのでまだほーん、せやかせやかって感じだった。

三話の動画撮影の犯人である。

誰だよ…サトミって……誰だよ!!イケメンとか言われてたけど別にそうでなくないか…!?髪型と服装のせいか…!?

三話の動画撮影の犯人の動機も顔も特徴もクソ過ぎて教師の説教なんて耳に入ってこねぇよ説教中は推しの顔アップなのに全然もう…!なんも入ってこねぇよ誰だよ今説教されてるやつ…!!

別に生徒全員に焦点をあてなくてもよい。ただミスリードを含め、もっと何人かの人物を描写をまともにしておくべきだと思った。初回の90分とかで。せっかく尺貰ったんだしさ。

主人公に関しては、最初に生徒から馬鹿にされてて、受動的な人間であったが、それはあくまでも仮面であり…みたいなことは一応冒頭で提示されていたしおそらく彼の正体も話の軸になっていくと思いたいので今回は特にコメントすることはないかな。

 

シナリオに動かされるヒロイン

言い方に語弊があるかもしれない。もしも読んでくれている人がいて、良い言い方があったら是非教えてください。

ヒロインの行動は全てが「シナリオを円滑に動かすための装置」でしかないことがはっきりと分かって、見ていて展開の切り替えの際にヒロインが動くとま~たこいつか、という気分になる。

レイナの自殺の真相を追うためには、親友であったヒロイン「カヤノサクラ」の存在は必要不可欠だ。だからこそ、彼女には自分の意思をはっきりともち、自分の意見を通してもらいたいと思う。

一話では、最初は周りから詰め寄られ、自分を犠牲にしたものの、最後ははっきりと意見を言えることができた。

だからこそ、レイナの自殺がクラスメイトのいじめによるものだ、とはっきりと言い切った彼女の動きには期待していたのが、二話でもまた自分を犠牲する。まあ結果的に犯人をあぶりだすことになったのだが。

「私がやりました」

二回目。悲劇のヒロイン面をするのは、一回でいい。成長をしてくれ…。お前が自分を犠牲にしても、柊は答えを知っているのだから、何の意味もないんだよ。

結果的に彼女の行動が、二話の動画投稿者の犯人である「カホ」を自首させることになったのだが、彼女はクラスメイトを救うために自分を犠牲にしたのか、それとも犯人をあぶりだすために自分が悲劇のヒロインを演じたのか。

もしも後者であったら、それは面白いと思う。実はこのヒロインも教師側の人間で、次々と犯人をあぶりだすために汚れ役をやり遂げる……あ、そういう話?だったらまだ納得できる。はっ、もしかして四話で明らかになる裏切り者ってまさか…?

もしも前者であれば、彼女は一話のドラマの中で話を展開させるための人形でしかない。あまりにもかわいそうな使い方だ。

というか、ヒロインが自己犠牲をして動かなければ、他の生徒たちはなにもできないの?

あまりにも生徒たちをないがしろにし、馬鹿にしていると思う。

アクションからキャラクターが産まれることもあるし、キャラクターからアクションが産まれることもどちらもある。だからもしかしたら、「シナリオに動かされているヒロイン」という言い方は相応しくないのかもしれない。

このアクションが話にどうしても必要だから、自己犠牲しがちなヒロインが産まれたのかもしれない。

まあ、それにしたってなんとも自己の意思のないヒロインだ、と思うわけだが。

 

生徒たちの頭の悪さ

 

こいつら本当に高校生か…?暴力でしか太刀打ちできないと思っている生徒、スマートフォンなどの最先端技術に頼り、自分の頭では動こうとしない生徒。ラブデスターの中学生より頭悪い。

課題を出されたら他人に罪を擦り付けて騒ぎ立てるだけ。三話まで見て、同じことを繰り返す脳死の生徒たちのシーンを見るのはひどく退屈だ。おかげでマントル高校投手セン〇厳選が捗る。

 視聴当初は、教師VS生徒の頭脳戦が繰り広げられると思っていたが、そんなこともなく教師の独裁政治による脅しが続く。

悪の教典のように一人ずば抜けて頭の良い生徒がいて教師に挑むが、教師は圧倒的な頭脳と力を持ってそれをねじ伏せる……のようなシーンもなく、ただ柊が爆発と殺害予告で脅してそれに生徒が戸惑い、騒ぎ、他人に罪を擦り付けるだけ。

これが三話も続く。しんどい。

これがリアリティなのかもしれない。本当にこういう危機に高校生が陥ったら太刀打ちできないかもしれない。

でもドラマなのだから、高校生に夢を見たっていいと思う。ていうか同じような展開だらだらと続けられても退屈だから打破できるような能力を持った人物が必要だったのではないか。

全員知能指数が一緒なのが残念だ。

四話になれば生徒たちも成長して、自分たちの知恵でどうにかしようとするのだろうか。期待。

 

爆破による展開の強制操作・甘い展開

 

うん、まあ、地上波のドラマだしね…仕方ないよね…。爆破って目立つし、教師が生徒本当に殺してたらコンプラ的にやばいもんね……うん……。書くの飽きたとかそんなことないよ、ほんとだってば。

 

まとめ

脳死生徒たちを相手に独裁政治をする教師という構図のため、

・状況的にまともにツッコむことのできる人間がいないのに無駄にいれるシュール・ギャグ要素での滑り具合

・練り込まれていない登場人物の設定による薄っぺらい感動物語を感情移入できていないのに聞かされるむず痒さ

・他の生徒が無能だから悲劇のヒロイン役をかって出なければならないスイッチ役のヒロイン

主にこの三つのせいでなにを伝えたいのか、どこが面白いのかが自分には全く分からない。柊だけに重きをおいたような作品だけに思える。それならもう熱血教師ものとかにすればよかったのでは。そういうの見たことないから分からないけど。

 

これだけ言って褒めるとこないのかよ、って話なので良かったところをあげると、美術教師菅田将暉のビジュアルと刑事コンビが可愛いってことですかね。はい。

とにかく、なんだかウェブニュースとかではこのドラマが深みがあるだの衝撃の展開が続くだの持て囃してては???ってなったので備忘録としてまとめました。

 

deleの2期やってくれないかな~